埼玉県南4市まちづくり協議会

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川口市「医療現場における情報化」

川口市「医療現場における情報化」

長谷川慶太郎
では、川口市の取り組みからスタートしましょう。川口市のテーマは、「医療現場における情報化」ですね。これからの高齢化社会、そして少子化問題などと切り離せない行政課題だと思いますが、岡村市長はどのようにお考えでしょうか。

岡村市長
先生のおっしゃるとおり、お年寄りや小さなお子さんをお持ちのお母さんなどは、医療情報を欲しています。万が一の時はどうしたらよいか、たとえば子供がひきつけをおこしたらどうしたらよいかなどの医療情報を本当に欲しているのです。

県南5市まちづくり協議会でも、平成8年に情報化に関する住民意識調査を行いました。その中でも、地域医療情報の充実が一番の要望事項でありまして、なるほどと思いました。

そこで今日は、皆さんが日頃なかなか目にする事ができない川口市立医療センターの設備や、患者さんに対して、実はこのような取り組みを行っているという事について、ご紹介をしていきたいと思います。ちなみに川口市立医療センターは平成6年5月に完成いたしまして、総額378億円という多額な予算をかけまして、高度医療、地域医療の充実を図ったと自負しております。それでは、早速院長の浅井先生に具体的に説明していただきたいと思います。通じますか。

浅井院長
ハイ、院長の浅井です。それではご説明いたします。川口市立医療センターは、地域医療そして救急医療の拠点として、市民の皆さんに大変よくご利用いただいています。

それでは、VTRをお願いします。

最初は救命救急センターです。

埼玉県には、生死に関わる重傷患者さんに対応できる救急医療を担当する救急救命センターが6ヶ所あります。川口市立医療センターは、その内の1つで、主として県南5市を担当しています。

地域の消防署とホットラインで結び、24時間体制で緊急情報が入るようになっています。そしてすぐに治療が始められる体制をとっています。

例えば、心筋梗塞の患者さんが救急車で運ばれる途中でも、心電図が医療センターのコンピューター画面で見られるようになっています。ちなみに、昨年度の3次救急の患者さんは、1,300名でした。その内4割は川口市周辺の市からの患者さんでした。このように医療センターは、広域医療の拠点としての役割を果たしています。

次にご覧いただいているのは、周産期センターの新生児集中治療室です。ここは出産のとき、母親や赤ちゃんの生命に危険が伴うような場合に、入院治療を行う施設です。

県内にはこのような施設が少なく、遠くは秩父からも緊急入院される患者さんがいます。

また、当周産期センターでの最も小さな赤ちゃんの出産記録は478グラムです。 私の片手の手のひらに乗るくらいの大きさです。

このようにこのセンターは、新生児にとっての救急救命センターともいえるところです。

当院のもう一つのセンターは、画像診断センターです。

ここではMRIを始め、高度診断機器が整っています。

癌の治療機器においても、癌センターに匹敵する設備を整えています。

それに、これらの高度医療機器を当院以外の医師会の先生方に利用していただくための病診連携室を作り、電話やファックス、インターネットで利用申し込みができるシステムを現在構築しています。

また、開業医からの一般紹介による患者さんの場合にも、ファックス、電話、インターネットメールによる紹介システムを構築中です。

このシステムが完成すれば、医療センターの利用がよりスムーズになると思います。

さらに、来月からインターネットで当院のホームページを公開して、診察情報などを地域の皆さんに利用していただく予定でおります。ぜひ、ご覧になって下さい。

岡村市長
はい、私も是非見せてもらいたいと思っています。今、説明にありましたとおり、インターネットの利用や、各種のシステムの充実というのは、先ほど4割の方が受診しているとのことなので、おそらく鳩ヶ谷市さんあたりが多く利用しているのではないかと思いますが、広域医療ということを考えていきますと、大いに重要な役割を果たしていると思っています。

しかし、インターネットをご利用いただけない市民の皆さんにも、医療情報が行き渡るような仕組みを考えていただきたいと思います。

ところで浅井先生、平成7年に阪神淡路大震災のような大災害が起きたわけですが、こういった時の医療体制について、市民の皆さんは大変不安に思っているわけです。その対応については、どうなっているのか説明してもらえますか。

浅井院長
ハイ、医療センターには、ヘリコプターの発着設備や、災害時に利用できる井戸を備えています。

建物も関東大震災級の地震でも大丈夫なように造られています。

また、スタッフは、救命救急医養成施設に指定されていますように、優秀なスタッフがそろっています。

そのような状況ですので、埼玉県では、川口立医療センターを、災害医療の中心病院として指定しております。 実際に大震災などが起きれば、医療センターが、中心になって埼玉県の緊急医療体制が組まれることになっています。

もちろん災害時の情報ネットワークについても、しっかりと作ってあります。

ただ、大震災が起きた時、私が最も懸念しているのは、私が県外に住んでおりまして、その時どうやって駆けつけるかなんです。

岡村市長
浅井先生、大変正直で良いのですが、早いところ川口に引っ越してきた方がいいですよ。

阪神淡路大震災の教訓というのを我々は、しっかりと受け止めなければならないのですが、災害時の救急医療の対応というのは、大変に重要なことですから、医療体制のより一層の充実を図っていくことを、私からもお願いいたします。

ところで先生、先ほどからピアノの演奏が聞こえますが、今日もコンサートをやっているんですか。

浅井院長
ハイ、毎週行っているボランティアの方によるピアノ演奏です。この演奏者の多くは退院患者さんなんですよ。

今日も多くの患者さんたちがお聞きになっています。

それではまたVTRの映像を見ながら、患者サービスについて説明したいと思います。

医療センターの患者さんへの医療サービスのコンセプトは、病院でも家庭にいるときと同じようなゆったりとした環境で治療を受けられるようにすることです。

ですから、病室でも外来でいらした患者さんに対しても、広々としたくつろげる環境づくりを心がけています。 各階にある入院患者さん用の食堂は、グリーンセンターの緑を見ながら食事ができるようになっています。

それから、先ほどお話しした毎週行われるピアノ演奏の他に、七夕と新年に定期演奏会を開催します。そのとき には、車椅子やベットに寝たままで、多くの患者さんがこのホールにお集まりになります。お年寄りの患者さんの中には、涙を流しながら演奏をお聞きになるかたもいて、このような光景を見るとこの演奏会を、ずっと続けていきたいと思っています。

岡村市長
そうですか。大変良いことだと思います。とかく病院というのは、医学的に身体の病気を直すということに偏りがちですが、大事なことは、心のケアということなんですね。医術というのは、化学的なものではなくて、人の温かさというものが伝わるようなことが、重要なのではないかと思っています。私もコンサートを聴いたことがありますが、コンサートだけではなく落語とかお笑いなどをやってもいいのではないですか。2000年から公的介護も始まりますが、心のケアをこれからも大事にしてほしいと思います。

浅井院長
そのとおりだと思います。

それには、医療設備の充実だけでなく、私たち医師や看護婦と患者さんとの間で、心の通じたコミュニケーションが必要です。
そこで始めて患者さんの立場に立った医療ができるのではないかと、私たちは考えています。

岡村市長
これからも、しっかりがんばって下さい。

浅井院長
ありがとうごさいました。

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